限界集落における農村振興のあり方
日本全国には2,600以上の限界集落が存在すると言われています。限界集落とは、過疎化などで人口の50%以上が65歳以上の高齢者になり、冠婚葬祭など社会的共同生活の維持が困難になった集落のことを一般的に指します。あえて別の言い方をすると、何の対策もとらず放置した場合、いずれ消えゆく集落のことです。
これらすべての集落を救う道は、もはや日本の財政力から不可能に近いです。したがって、農村振興の支援を行う場合には、集落の有する環境面・文化性・持続可能性などを考慮し、ある程度の濃淡を付けて守るべき集落(ある学会では「種火集落」と呼んでいます)に集中投資していく必要があると考えます。
私は、日本人の心の故郷とも言える農村の風景・文化・人々の営みを、未来の子ども達に少しでも多く残してあげたいと考えています。未来の子ども達が、日本という国に誇りを持って国際人として活躍してほしいと願っています。